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小学校の先生を120%楽しむ毎日

小学校教員の日々の振り返り。教員志望の学生さん、同業の方、保護者の方、教育に興味のあるすべての方へ。

卒業式

卒業式は、教師が子どもとの別れを惜しんでやっているんだよなあ

・・・と思った話。

 

文部科学省のHPには、以下のように書いてありますね。

 

(1) 儀式的行事
 学校生活に有意義な変化や折り目を付け,厳粛で清新な気分を味わい,新しい生活の展開への動機付けとなるような活動を行うこと。

 

もちろん、卒業式は「子どもが厳粛で清新な気分を味わい、新しい生活の展開への動機付けとなる」ものにはなっていると思います。

 

でもね、卒業式の内容を振り返ると、教師のこんな本音が見えてくる気がするんですよ。

 

自信をもっているところを見せてくれ。

立派に成長したところを見せてくれ。

未来に希望をもっているところを見せてくれ。

仲間や先生との別れを惜しんでくれ。

先生たちに感謝してくれ。

ていうか、もう

とにかくみんな号泣してくれ。

 

 

卒業式のプログラムは以下の通り。

 

開式の言葉

国家、横浜市歌斉唱

卒業証書授与(担任が呼名+将来なりたい自分)

別れの言葉(呼びかけ+合唱)

閉式の言葉

 

 

まず、卒業式の指導が行われるところを思い出しましょう。

 

礼儀作法で、立派な姿を求め。

呼名の返事・・・声は大きく、はきはきとするように。いかにも自信をもっているかのように見せる。

 

まあ、この辺りの指導は厳粛な空気作りには必要な指導とも言えます。

 

でも、この後の指導は、完全に教師の想いや願いが多分に含まれているように思うんですよね。

 

私の勤務校の独自の演出。

事前に子どもたちに「将来なりたい自分」を書かせておき、呼名の後に、教師がその児童の「将来なりたい自分」を読み上げる。子ども本人が言わない理由は時間短縮のためだそう。

 

この「将来なりたい自分」の内容を教師が監修する場面で教師の想いや願いがにじみ出ると思う。

 

例えば、子どもが「働かずに、楽して贅沢な暮らしをしたい」ということを書いたとしたら、ほとんどの先生は指導をいれるでしょう。

 

その程度の、「なりたい自分」しか思いつかない

子どもの実態を一夜漬けで矯正し、公の場に送り出す。

これこそが、卒業式の指導の本質のような気がします。

 

そして、そして

卒業式の目玉である

「旅たちの言葉」

 

この言葉たちは、ほぼほぼ先生の言葉。

 

基本的に以下の3つで構成されています。

①楽しかった思い出。

②お世話になった方達への感謝。

③これから頑張ります。

 

ここに小学校教育が凝縮されている気がします。

そして、教師の願望も・・・

 

①子どもに小学校楽しかったと思ってもらいたい。

②感謝してもらいたい。

③自分に期待して中学校へ行ってもらいたい。

 

こうして、卒業式を見てみると、卒業式はやはり教師のためのイベントなんだと思います。

子どもたちはどんどん未来へ向かうのに、教師は同じ場所で立ち止まり、見送ることしかできない。

それが寂しいから、「旅たちの言葉」なんて言わせて別れを惜しんでほしいんだ。

 

そう考えると

教師ってなんていじらしいんだろう。

 

来年度、もし今の5年生の子どもたちを持ち上がることができたら、子どもが本心から①〜③のことを思ってもらえるようにしたい。