小学校の先生を120%楽しむ毎日

小学校教員の日々の振り返り。教員志望の学生さん、同業の方、保護者の方、教育に興味のあるすべての方へ。

教育実習生から学ぶこと

ここ2週間、初めて教育実習生を受け持っていました。

 

事前打ち合わせで

「将来は教師一本で考えてますか?」

と直球で聞いてみたところ

「うーん・・・正直迷ってます。」

と、まさに正直に答えてくれたので、私としても指導教官としてスタンスを決めやすかったです。

 

もし、教師を目指しているというなら、ガンガン授業をやってもらい、自分の教師としての資質や課題について気づけるように促していたと思います。

 

私は大学生のうちから「絶対教師になりたい!」と思っている子には、2つのタイプがあると思っています。

1つは

「自分が教師として向いているか分からないし、不安もあるけど、何がなんでも教師になりたい!」という自分の不安に打ち勝つモチベーションをもっているタイプ。

もう1つは

「自分は子どもが好きだし、学校が好きだったから絶対教師に向いているはず!」

と、教師に向いていると思い込んで教師を目指すタイプ。

 

後者に関しては、ちょっと危険かなあと思っています。はっきり言って、根拠のない思い込み。「子どもが好き」とか「学校が好き」ということと、教師に向いているかどうかはまた別問題だと思うからです。それに、教師になる意外の可能性も検討していれば、もっと自分が輝ける場もあると思うから、「教師とは何か?」「本当に教師になりたいのか」ということを実習期間中に何度も問いかけられるようにした方がいいと思っているのです。

 

しかし、今回私が受け持つ実習生は、「ちゃんと迷っている」。

だからこそ、2週間が終わって、実習生が

自分の生き方や、在り方

自分は何が好きで、何をしたいのか

そういったことが、以前よりもクリアになっていればいいな、と思いました。

 

そのために、

色々な先生がいることを知ってもらうこと。

そして、何より実習生が

自分に自信がもてるような実習期間

となるようにしようと思いました。

 

さて、そんな思いで始まった教育実習。

結論からいうと、私にとってとても学びの多い2週間となりました。

私が学んだことは大きく3つ。

 

 

1.フォロワーを獲得する在り方

短い期間でしたが、私のクラスの子どもたちは実習生のYさんにとてもよく懐いていました。

 

子どもとの接し方が暖かく、自然体。

変に張り切ったりせず、常に笑顔で子どもたちと接する姿は、本当に素敵でした。そりゃ子どもも懐くわ。自分も見習わなきゃ、と思わされるような教師としての在り方でした。

 

1週目の水曜日に

「先生、Y先生に最後にみんなからサプライズでメッセージカードを渡したくて・・・。明日、Y先生には内緒でみんなに書いてもらうメッセージカードを配りたいので、朝の会ちょっと遅れてきてもらえますか?」と子どもから話がありました。

その子は、私の誕生日のサプライズをしてくれた子です。その子は4月のときは、私と目も合わさない。話しかけても、一言、二言そっけない返事をするような子でした。私の苦手な「ザ・高学年女子」という印象をもっていました。

 

変われば変わるもんだなあ・・・としみじみしながら、快諾。

 

子どもたちは、この時すでにYさんのフォロワーとなっていたのでしょう。

 

彼女の暖かさ、穏やかな雰囲気。
正直さや素直さ。
相手の思いを汲もうとする態度

 

私も含めた職員もそうしたところに惹かれ、彼女のフォロワーになっていたと思います。

 

 2.教師としての喜び

実習ノートに

「今日、ある子が『先生、私最近発表するのが楽しくなってきたんだ』と言ってきた。私が何をしたわけでもないけど、嬉しかった。」

ということが書いてあった。

 

この感覚。だいぶ薄れてきているなあ。と感じました。

きっと日々こういう嬉しいことはもっとあるはずなのに、そういうことに鈍感になり、感動していない自分に気づくことができた。

 

 

3.成功体験に導くことで得られる喜び

最終日に行った実習生の体育の研究授業は大好評でした。

 

 正直、授業の流れは完全に私の監修。指導案も9割方私が作りました。

 

「それでは、実習生の学びにならない」とおっしゃる方がいるかと思います。

・・・が、逆にお聞きしたいのですが、指導案を書くことで、実習生が一体何を学ぶというのでしょうか?

そもそも、実習生は指導案を書くフェーズにありますか?

 

はっきり言って、私は指導案の形式や文言について、実習生が全て作るのは、無駄だと思っています。

膨大なコストがかかる割に、得るものが少ない作業だと思うからです。

もちろん、自分が考えている授業のイメージを整理し、評価を意識する意味では、大事だと思います。しかし、それなら指導教官と対話しながら、指導教官が文字起こしすれば済む話です。

 

実際私はそうしました。

本人と話をする中で、「Yさんがここで、やりたいことって、こういうことですか?」などと、本人の思いを汲みながら、私が良いと思える授業の流れにもっていきました。もちろん、Yさんは自分で授業を組み立てた手応えはあまり無いでしょうね。 でも、「ダメ出しされて、1から作り直された」という感覚も無いと思っています。

 

 全て8:15から16:45までの間に、済ませられるようにしたかったのですが、本時展開だけは、家で少し考えてもらうことになったのが、悔やまれます。

 

放課後は、体育館で授業のリハーサルを2日行いました。「私だったこうする」ということを伝え、実際子どもがいるつもりで模擬授業をしてみせました。

 

実習生は「ああ、そうか。なんかイメージが湧いてきました。」などと呟きながら素直にこちらのアドバイスを聞いてくれます。

こういう態度はやはり大事だなあ、と思いました。どんどんこちらも協力したくなります。

 (ここでも17時を少し過ぎてしまったことが悔やまれます。)

 

そんなふうに、お互いにガッツリと授業のイメージを共有しながら臨んだ研究授業。

私にとってもYさんにとって忘れられない成功体験となったのではないかなあ、と思っています。 

彼女が緊張をしながら授業を進める中、私も心の中で「頑張れ!」と声援を送ります。

授業の振り返りで、たくさんの子が手を挙げました。

「1時間で上達した」と誇らしげに語る子どもを見るYさんの嬉しそうな顔は忘れられません。

 

そして、授業の最期の号令。

「気をつけ。礼。」

「ありがとうございました!」

 

と子どもと一緒に笑顔で挨拶しているYさんを見て、なんとも言えない感動がこみ上げました。

 

実習生のために自分にできることは惜しみなくやった自信があるし、それにYさんも応えてくれた。

その結果、子どもにとってもいい授業ができた。

 

そんな確かな手応えがありました。

 

今まで感じたことのない喜びと貢献感。人とのつながり。

他者と喜びをシェアする

ってこういう感覚なのかな、と思いました。

 

多くの気づきや学びを与えてくれた実習生のYさん。本当にありがとうございました。

 

そして、お疲れ様です。ゆっくり休んで自信満々で大学に戻ってくださいね。